ビットコインのことを勉強したいんだけど、どうやって勉強しよう?
仮想通貨サイトの記事を参考にすればいいのかな。
ネット上にはビットコインに関するメディアの情報がたくさん存在しますが、残念ながらすべての情報が信用できるわけではありません。
特定のサービスの登録を強く推奨したり、十分なリサーチをせずに特定のコインをおすすめしたりするメディアの発信が散見されるため、初心者は特に注意が必要です。
この記事では、ビットコインを勉強する際の注意点や、仮想通貨メディアの問題点、ビットコインの勉強方法について解説するよ。
ビットコイン勉強時の注意点
ビットコインを勉強する時に、仮想通貨のサイトを参考にしようと思っているんだけど…
仮想通貨に関するサイトはたくさんあるけど、中には問題のあるサイトもあるから注意が必要だよ。
仮想通貨のアフィリエイトサイトに注意
アフィリエイトサイトとは、企業が出している広告を紹介して利益を上げているメディアのことです。
アフィリエイトサイトの中には自社メディアの利益を追求するために、「広告収入の高い商品やサービス」を読者に強くおすすめするメディアもあります。
仮想通貨のアフィリエイトにおいて問題があるのは、「〇〇コインは将来性があるから、〇〇という仮想通貨取引所に登録して購入しよう!」という記述です。
メディアは「読者が取引所に登録する」ことで利益を得られるため、仮想通貨を購入したくなるような情報を多く盛り込みます。
そのため、詐欺的なコインをおすすめするような記述や、誤った情報発信が多く見られます。
アフィリエイトは様々なジャンルがあり、動画配信サービス(VOD)、オンライン英会話、電子書籍など多種多彩だよ。
その中でも仮想通貨ジャンルは広告報酬が高いから、最近では大企業のアフィリエイトサイトが多く参入しているんだ。
「仮想通貨 アフィリエイト いくら」でググってみたけど、取引所によって広告収入も全然違うんだね。
1回登録されるだけで数千円~1万円以上の報酬になるのなら、確かに仮想通貨のアフィリエイトサイトが増えそうな気がするよ。
注意すべきサイトの見分け方
大量の記事を量産しているアフィリエイトサイトは、誤った情報を含んでいるケースが散見されます。
注意すべき仮想通貨サイト
- 「〇〇取引所の無料登録はこちら」などのボタンリンクやバナー画像を大量に載せているサイト
→近年のアフィリエイトサイトは検索上位表示を目指すために10000文字以上の内容を盛り込んでいることが多い。「読者が全部記事を読まない」という前提であり、見出しごとに毎回取引所へのリンクを置いているケースがある - ネガティブなワードをタイトルに使用
→「〇〇コインはやばい」「ひどい」など、読者に不安感を煽ってタイトルをクリックさせつつ、「○○コインは将来性がある!」などの結論で取引所への登録を促す記事がある
アフィリエイトサイトの問題点
- アフィリエイトサイトの中には、クラウドソーシングサービスで募集したライターに安く大量に記事を書かせているサイトがあり、中には仮想通貨の知識が十分でないライターが書いている記事もある
- 「記事の構成を作るのはディレクターが行い、構成に沿ってライターが記事を書く」というメディアもある。ディレクターはメディア運営には詳しいが仮想通貨への知識が深いとは限らず、テンプレ型の記事の量産・不適切な見出しを含む記事が発信されるケースもある
- アフィリエイト記事の書き方として「検索上位5~10記事くらいを参考にして記事を書く」という方法が確立しているが、上位記事のほとんどが誤った記載をしていることもあり、間違った情報がさらに拡散されていく
ビットコインのことを調べようと思ったのに、怪しいアフィリエイトサイトばっかり出てくると、ビットコインも何だか怪しいように感じちゃうなぁ…。
これからはAIが記事を量産するタイプのアフィリエイトサイトも増えるだろうし、正しい情報をググるのは大変な時代だと思うよ。
SNSの発信にも要注意
SNS上のインフルエンサーの中には、自身への報酬や有料サロンへの勧誘目的で特定のサービスや仮想通貨をおすすめしている人もいます。
また、無料で誰でも参加できるサロンやDAOをうたって初心者を集めつつ、数万~数十万円のVIPプログラムへの誘導を行うコミュニティも存在します。
注意すべき情報源の例
- 特定の仮想通貨やNFTの購入、NFTゲームやDeFiの利用、特定の取引所への登録を勧めてくるアカウント
- 何らかの仮想通貨やNFTを執拗に宣伝し、コミュニティへの参加を勧めているアカウント
- リツイートやLIKEを稼げるような攻撃的な発信に終始し、フォロワー数を増やそうとしているアカウント
安易に「取りあえずフォロワー数が多い人をフォローしておこう」って考えると、仮想通貨の世界ではかなり大変な思いをすることになるよ。
初心者で何もわからない状態だと、「フォロワーが多い人の言っていることは正しそう!」って思っちゃいそうだよね…。
関連記事:シットコインとは?ビットコインとの違いや問題点を解説
特定の発信元を妄信しない
信用できそうなメディアや発信者を見つけたとしても、決して妄信してはいけません。
誰かの意見を鵜吞みにするのは楽かもしれませんが、金銭が絡む仮想通貨の世界において、自分で考えて判断できなければいつか大きな痛手を被ることになります。
人気のある発信者が闇落ち(不適切な仮想通貨やサービスの推奨に方針転換)することも、この業界では日常茶飯事です。
常に複数の発信元から情報収集し、どの情報が正しいかを考える習慣をつけてください。
この記事の筆者(Minami)も、「○○とコラボしているから安心」といった理由で仮想通貨を買って、爆損したことがあるって言ってたよ。
もちろん、この記事の筆者のことも過度に信用すべきではないし、他の情報源も自分で探さないといけないね。
誰かが儲ける裏で誰かが損をする世界だし、何かを信じすぎるのは本当に危ないんだ。
ビットコインやブロックチェーンでよく使われる格言「Don't Trust. Verify.(信じるな、検証せよ)」の精神を強く持とう。
ビットコイン・仮想通貨の勉強方法【入門者向け】
ビットコインの勉強方法が知りたいな。
初心者はどうやって勉強すればいいんだろう?
ここからは、ビットコインの入門者に役立つサイトや本を紹介するよ。
ビットコインに特化したサイトで基礎知識をつける
ビットコインの勉強をしたい方には、仮想通貨全般ではなくビットコインに特化したサイトの利用をおすすめします。
ビットコインの情報に特化したサイト
- Bitcoin.org
→ビットコインコミュニティが運営する非公式の情報サイト。ドメインを取得したのはビットコイン創設者のサトシナカモト - Bitcoin日本語情報サイト
→匿名の個人が運営。基礎情報や用語集などが網羅されている - ロストイン・ビットコイン
→ビットコイン関連企業のフルグルが運営。有識者の書いた記事がまとめられている - Diamond Hands Magazine
→ビットコイン・ライトニングネットワークに関する重要ニュースや最新のトピックが配信されるニュースレター。無料版・Pro版あり
ビットコインに特化したサイトの方が、正しい情報をより深く知ることができるんだ。
本サイト「知っとこ!ビットコイン図鑑」も、初心者向けに分かりやすい記事を用意しているから、ぜひ読んでみてね!
関連記事:【イラスト解説】ビットコインって何?仕組みや何に使えるのかを初心者向けにわかりやすく解説
ビットコインの本で勉強する
ビットコインを深く学びたい人のおすすめの本は「ビットコインスタンダード」です。
世界中で読まれているビットコインの基本書で、貨幣の歴史や問題点、デジタルゴールドとしてのビットコインなど経済学的な側面からビットコインの価値について論じられています。
初心者で気軽に読みたい本を探している方には、難しい専門用語が少ない「ビットコインの歩き方」や、「ビットコインはどのようにして動いているのか」がおすすめです。
ビットコインの勉強におすすめの本
- ビットコインスタンダード
→世界中で読まれているビットコインの基本書の日本語版 - ビットコインの歩き方: 世界の今を知るとビットコインが見えてくる
→ビットコインスタンダードの訳者・練木照子さんが翻訳。Kindle Unlimited対象
ビットコインの技術を知るのにおすすめの本
- ビットコインはどのようにして動いているのか
→難しい用語が分かりやすくかみ砕かれており、専門知識がなくても読みやすい。Kindle Unlimited対象 - 詳解ビットコイン
→図解と文章が非常に分かりやすい。しっかり勉強したい人向け
この他、ビットコインの技術を本格的に学びたい人には「マスタリングビットコイン」がおすすめだよ。
難易度は高いけど、ビットコインの最良の技術的指針と評価されていて、世界で広く読まれているんだ。
本によっては、「ビットコイン」ってタイトルに書かれてあっても、他の仮想通貨をおすすめする内容になっている書籍もあるみたい…。
ビットコインの開発や発信を継続的に行っている人が書いていたり、翻訳したりしている本を選ぶのが良さそうだよ。
アプリを勉強に活用
ビットコインに関するアプリとして、ニュースアプリや教育系アプリが存在するものの、使用の際は情報の質を見極める力が必要です。
すべての情報を鵜呑みにしないように注意しつつ、最新ニュースの把握に活用しましょう。
ビットコインの勉強に役立つアプリ
- Twitter
→情報スピードが速く、発信されている内容も多い。ただし、書かれていることすべてが正しいわけではなく、ポジショントークも多い点には要注意 - Coinpostアプリ
→ビットコインの最新ニュースを確認できる。ビットコイン以外の記事も多いため、「My Coin」でBTCだけを登録しておくとニュースを探しやすい
筆者の勉強の仕方
- PCでよく使っているのはDeepl翻訳(無料版)。Ctrl+C+Cで簡単に翻訳できる
- ChatGPTなどのAIアプリで「英語圏の情報をもとに」等の指定を入れて情報を集める(情報の真偽も確かめる必要がある)
- 翻訳ソフトを使う場合、元になる英語リソースがイマイチな可能性もある点には注意すべき。しかし、日本語のGoogle検索では信頼性に欠ける記事が上位表示されやすく、正しい情報を探すのが難しい点にも要注意
- Twitterの検索窓で「(探したい情報)+lang:ja」で検索すると、信用できない情報発信者を判断しやすい(例:問題のある銘柄を推奨している発信者など)
※英語ができて海外のソースに直接あたれる人は、議論のレベルが高い英語のソースの方がおすすめ。海外では間違っている発信については知り合い同士であってもお互い指摘し合う文化があり、おかしなことを言うとがっつり訂正される。しかし、日本では知り合い同士がお互い議論するということが起きにくい文化があり、間違った発信でも称賛されて広がることがある(空気の読み合い/意見と人格攻撃を区別できず、議論が成り立たない)
ビットコイン情報を得るのにおすすめのアカウント
- 東晃慈さん(@Coin_and_Peace)
参考リンク:ビットコイナー反省会 - cryptographile ₿さん(@cryptographile)
参考リンク:不可避なビットコイン - リバタリマンさん(@libertariman)
参考リンク:リバタリマン・ラジオ - 練木 照子さん(@TerukoNeriki)
参考リンク:ロスト・イン・ビットコイン - katakotoさん(@katakoto)
参考リンク:Spotlight - 内田善彦さん(@uchida_tomato)
参考リンク:金融史においてビットコインやDeFiはどこが画期的だったのか?【ダイジェスト版】|ビットコイナー反省会
ビットコイン関連のアプリって、トレード系アプリやチャートアプリもあるけど、勉強となるとちょっと違うんだよね。
Twitterは情報収集には結構使えるよ。
ビットコイナーを自称しながら他の仮想通貨を買い煽ったり、怪しいサロンに誘導したりするアカウントもあるんだね…。
ビットコインに特化して発信している人をフォローするのが良さそうだよ。
YouTubeでビットコインを勉強
YouTube動画で勉強する場合は、ビットコイナー反省会の「私立サトシ学園」シリーズが入門者に向いています。
なお、YouTube上にはビットコインの値動きに関する動画が多く、ビットコインを勉強する動画を見つけるのは難しい側面があります。
特定のサービスの利用や仮想通貨・NFTの購入を強く勧めるチャンネルは、ビットコインの勉強には向いていません。
ビットコインのセキュリティやマイニングに関する話を、ビットコインに本当に詳しい人から聞けるのは貴重だね!
ビットコイナー反省会は2016年から発信されているから、仮想通貨界隈の昔の空気感をつかむのにも良いと思うよ。
本サイト執筆者(Minami)による初心者向けショートアニメもあります
【まとめ】ビットコインを勉強するなら仮想通貨メディアを疑え!
ビットコインの勉強方法・ポイントまとめ
- ビットコインに関する情報発信をする仮想通貨メディア・YouTube・SNSアカウントは多くあるが、特定のサービス・仮想通貨を奨励する発信が多く見られる
- 過度な宣伝・広告の多いサイトやアカウントには要注意
- 特定の発信元を妄信せず、複数の情報源を参考にしながら自分で考える必要がある
Google検索で上の方で表示されている仮想通貨メディアでも、正しい情報を発信しているとは限らないんだね。
色々な情報源を探しながら、「本当かな?」って疑いつつ勉強してみるよ!
「ビットコインよりも○○コインの方が高性能!今から投資するなら○○コイン!」とか、そういう発信のあるサイトやアカウントには注意しよう。
誰かが儲けて誰かが損をする仮想通貨の世界では、先行者が利益目的で初心者をターゲットにすることが多いんだ。
ビットコインってちょっと難しそうだけど、調べたら何だか面白そうだし、他にも色々知りたいなって思ったよ。
ビットコインについて、もっと知っとこ!
関連記事:【漫画】ビットコインの仕組みを図解で分かりやすく解説【初心者向け】
執筆者:Shigeru Minami
「知っとこ!ビットコイン図鑑」制作者。
ビットコイングッズのハンドメイド作家として活動中。