Wallet of Satoshiでビットコインを送金できると聞いたけど…
初心者でも使えるのかな?
Wallet of Satoshi(ウォレットオブサトシ)は操作性が良いモバイルアプリとして知られています。
日本語に対応しており、英語が苦手な人でも始めやすくなっています。
この記事では、Wallet of Satoshiの使い方や入金・出金方法を解説するよ。
本記事のざっくりまとめ
- Wallet of Satoshiはビットコインのライトニング決済ができるモバイルアプリ
- ウォレットの準備はそれほど難しくなく、初心者でも操作しやすい
- ライトニングネットワークを使った送金手数料は非常に小さく、場合によっては無料で送れることもある
Wallet of Satoshi(ウォレットオブサトシ)とは?
Wallet of Satoshi(ウォレットオブサトシ)とは、ビットコインのライトニング決済ができるモバイルアプリです。
※ライトニング・ネットワーク…ビットコイン上に構築された少額決済システム。通常のビットコイン取引よりも高速かつ安価な決済ができ、マイクロペイメント(超少額決済)も可能
シンプルで使いやすい作りとなっており、カストディアルウォレット※の中でも利用者が多いウォレットです。
※カストディアルウォレット…秘密鍵を第三者(運営会社などのカストディアン)が保管するウォレット
iPhoneとAndroidに対応していて、無料で利用できるアプリなんだね。
「WoS」と表記されることもあるみたいだよ。
ライトニング決済や送金の他に、ビットコイン対応SNSでsatsを投げ銭する際にも活用できるよ。
※sats(Satoshi)…ビットコインの最小単位。1sats=0.00000001 BTC
Wallet of Satoshi(ウォレットオブサトシ)の使い方
Wallet of Satoshiの使い方が知りたいな。
どうやって始めればいいんだろう?
Wallet of Satoshiの始め方を解説するよ。
2024年2月8日時点での操作方法になるから、利用する時は最新情報もあわせて確認してね。
Wallet of Satoshi(ウォレットオブサトシ)の始め方
まずは公式サイトからアプリダウンロードに進みます。
通知設定の画面では、「許可」をタップするとsatsの受け取り通知が分かるようになります。
「開始」をタップすれば先に進みます。
重要事項説明書も確認しておきましょう。
出典:Disclosure Document
Wallet of Satoshi(ウォレットオブサトシ)を日本語に変える方法
もし英語表記で始まった場合は、右上の3本線から日本語に切り替えできます。
Wallet of Satoshi(ウォレットオブサトシ)のバックアップ設定
スマホの故障など、万が一の場合に備えてバックアップ設定をしておきましょう。
バックアップ設定
- 右上の3本線から「ログイン」をタップ
- 自分のメールアドレスを入力
- メールに届いた2つのパスワードを入力
リカバリーする場合は「ログイン」をタップして、登録したメールアドレスでサインインしよう。
新しいデバイスで残高と支払い履歴を回復できるよ。
Wallet of Satoshiの入金に使う取引所はどこがいい?
Wallet of Satoshiを使うにはビットコインを入金する必要があるんだね。
どの仮想通貨取引所を使ってビットコインを用意するのが良いんだろう?
仮想通貨取引所のそれぞれの特徴をまとめてみたよ。
よかったら参考にしてね。
送金手数料 | BTC取引所 | ハッキング被害 | 設立日 | 最低取引数量 | |
---|---|---|---|---|---|
GMOコイン | 無料 | ○ | ー | 2017年 | 販売所:0.00001BTC 取引所:0.0001BTC |
SBIVCトレード | 無料 | ○ | ー | 2018年 | 販売所:0.0001BTC 取引所:0.000001BTC |
(DMMビットコイン) | 無料 | × | ― | 2018年 | 0.0001BTC |
ビットポイント | 無料 | ○ | 2019年 (約35億円) | 2016年 | 販売所:0.00000001BTC 取引所:0.0001BTC |
ビットフライヤー | 0.0004BTC (約2400円) | ○ | ー | 2014年 | 販売所:0.00000001BTC 取引所:0.001BTC |
コインチェック | 0.001BTC※1 (約6000円) | ○ | 2018年 (約580億円) | 2014年 | 販売所:500円相当額 取引所:0.005BTC |
ビットバンク | 0.0006BTC (約3600円) | ○ | ー | 2014年 | 販売所:0.00000001BTC 取引所:0.0001BTC |
OKcoinjapan | 設定可能範囲: 0.0005~0.02BTC (約3000~120000円) | ○ | ー | 2020年 | 販売所:0.0001BTC 取引所:0.0001BTC |
Zaif | 0.0001〜 0.01BTC (約600~60000円) | ○ | 2018年 (約67億円) | 2015年 | 販売所:0.0001BTC 取引所:0.001BTC |
ビットトレード | 0.0005BTC (約3000円) | ○ | ー | 2019年 | 販売所:0.0001BTC 取引所:0.00001BTCかつ2 円 |
LINE BITMAX | 0.0001BTC (約600円) | × | ー | 2019年 | 0.00000001BTC |
※1 手数料変動制(0.0005~0.016BTC)が併記されているため、詳細はサイトでの確認をお願いします
※取引所にはそれぞれ最小出金金額があるため、詳細はサイトでの確認をお願いします(全量出庫なら制限なしの取引所もあるものの、取引所によっては詳細が記載されていない点に注意)
関連記事:ビットコインのハッキング事件|なぜ流出?日本の取引所で起きた仮想通貨の盗難
ビットコインの送金手数料が無料の取引所
- GMOコイン
→2023年のビットコイン出来高がビットフライヤーに次ぐ2位 - SBIVCトレード
→ステーキング(イーサリアムなど)に力を入れている - DMMビットコイン(注:Segwit非対応)
→取引に使える現金のプレゼントキャンペーンがある(条件は要確認)。販売所形式のみ対応 - ビットポイント
→国内で初の取り扱いとなる仮想通貨が多い(ADA、TRX、SHIB、ツバサガバナンストークンなど)
注意:Segwit入出金に非対応の取引所がある
ビットコインアドレスにはいくつかの種類があり、例えば「3」から始まるアドレスはすべての取引所での入出金に対応しています(トラベルルール考慮外)。
一方、Wallet of Satoshiは「bc1q」から始まるSegwit対応のアドレス(従来型よりfeeが安い)で、一部の取引所では入出金に対応していません。
仮にSegwit非対応の取引所でビットコインを用意してしまった場合は、「一度別の取引所やウォレットに移動した上でWallet of Satoshiに送る」という手間&送金コストが発生する点に要注意です。
各取引所のSegwit対応(2024年2月時点)
- Segwit対応の記載が公式サイトの記述にある取引所
ビットバンク - Segwit入出金に対応していないと思われる取引所
DMMビットコイン(出金不可の報告あり) - (参考)Segwitアドレスに送れたという利用者の声を発見できた取引所
GMOコイン/ビットフライヤー/コインチェック
取引所の仕様、及び最新の状況はご自身での確認をお願いします。
2011~2024年(2月時点)のビットコイン年間出来高
ビットコインをウォレットに入金する際は、仮想通貨取引所の送金手数料が発生するんだね。
数千円かかるのが一般的だけど、送金手数料無料の取引所もあるみたいだよ。
将来的には、ライトニングネットワークでの出金に対応する取引所が出てきてほしいな。
オンチェーン送金よりも手数料がずっと安いし、海外ではライトニングネットワークに対応している取引所も増えているから、日本でも早く始まってほしいよ。
関連記事:ビットコインのスプレッド比較表!販売所は広すぎるので要注意
関連記事:トラベルルールのデメリットとは?仮想通貨の送金への影響や回避策・ビットコインの性質との矛盾点を分かりやすく解説
Wallet of Satoshi(ウォレットオブサトシ)の入金方法
取引所でビットコインを用意した後はどうしたらいいのかな?
ざっくり言うと、Wallet of Satoshiのウォレットアドレスをコピペして、取引所の送金先アドレスに登録する、という作業が必要になるんだ。
ここからは、GMOコインを使った入金方法を紹介するよ。(※2024年2月時点の操作方法)
送金先アドレスを登録する流れ①
- ホームから「預入/送付」をタップ
- 「BTC」をタップ
- 「送付」をタップ
- 「+新しい宛先を追加する」をタップ
ちなみに、1satsが日本円でいくらかを確認したい場合は「おいくらサッツ」が便利だよ。
送金先アドレスを登録する流れ②
宛先情報を登録
・送付先:GMOコイン以外
・送付先ウォレット:取引所・サービス指定のウォレット
・受取人:ご本人さま
→入力内容の確認
送付先ウォレットの選択肢は、プライベートウォレットではないんだね。
プライベートウォレット(セルフカストディウォレット)は、利用者が秘密鍵を管理するウォレットを指すんだ。
メタマスクは自分で秘密鍵を管理するからプライベートウォレットだね。
一方、Wallet of Satoshiはカストディウォレット(秘密鍵をサービス運営元が管理)だから、「取引所・サービス指定のウォレット」に当てはまるんだ。
余談:筆者(Minami)は間違えて「プライベートウォレット」で登録をしましたが、送受信は一応できました(が、正しく登録しておくに越したことは無いと思います)。
送金先アドレスを登録する流れ③
- 宛先名称の入力
- ビットコインアドレスの入力
→Wallet of Satoshiの「受信」「Bマーク」をタップし、「コピーする」をタップしてアドレスをコピペ - 取引所の宛先情報の登録に戻り、「ビットコインアドレス」の欄にペーストする
- 入力情報を確認して登録に進む
- 確認メール内のURLをタップして認証を完了し、審査が終われば登録完了
Wallet of Satoshiへの送金方法
- 「預入/送付」→「送付」から、登録したWallet of Satoshiのアドレスを選択
- 送付数量と送付目的を設定
- SMSの2段階認証を行う
- 送付内容を確認して実行する
(「取引履歴」のタグで送金状況を確認できる) - 審査終了後にビットコインが送金される
送金先アドレスを登録したり、途中で審査待ちをしたりと、意外と待ち時間がかかりそうだね。
もしライトニング決済を利用する予定があるなら、事前に準備しておくようにしよう。
Wallet of Satoshi(ウォレットオブサトシ)satsを支払う方法
#Bitcoin #Lightning⚡️ payment spotted at Cafe in Gimhae-si in South Korea🇰🇷pic.twitter.com/TUr4ZzhhRN
— Lightning Network+⚡️ (@BTC_LN) March 5, 2023
ホーム画面の「送信」をタップすると、QRコードを読み込む画面が表示されます。
ライトニングアドレス用のQRコードを読み込めば、送信の確認画面に移ります。
送信内容を確認したら「送信」をタップし、しばらく待てば送信完了です。
PayPay支払いみたいに、意外と簡単にsats支払いができるんだね!
数秒で支払いが終わる時もあるし、場合によっては少し時間がかかることもあるよ。
Wallet of Satoshi(ウォレットオブサトシ)の出金方法
Wallet of Satoshiから仮想通貨取引所にビットコインを戻す方法も知っておきたいな。
取引所のビットコイン預入用アドレスを取得して、Wallet of Satoshiに貼り付ける必要があるよ。
Wallet of Satoshiの出金方法
- 取引所の「預入/送付」→「預入」から、ビットコインアドレスをコピーする
- Wallet of Satoshiの「送信」をタップし、取得したアドレスをペーストする
- 送金したいsatsを入力して送金する(しばらく待つと取引所に送金される)
- 取引所で「未反映の預入一覧」を確認し、着金したビットコインの内容を確認する
- 送金元情報の登録を行えば口座に反映される
取引所に出金する時も、ウォレットアドレスを登録する必要があるんだね。
取引所への出金はオンチェーン送金になるから、ライトニング送金よりも手数料が高くつくことを覚えておこう。
Wallet of Satoshi(ウォレットオブサトシ)利用時の注意点
Wallet of Satoshiを使う時の注意点も知っておきたいな。
気を付けておくべきことをいくつか紹介するよ。
オンチェーンでの手数料
Wallet of Satoshiを利用する際は手数料が発生します。
- ライトニングネットワーク
→手数料が非常に小さい・もしくは無料 - オンチェーン取引(ビットコインのブロックチェーン上での直接取引
→手数料が比較的高い
オンチェーンの送金を実験:10000sats(635円)分
- GMOコイン→Wallet of Satoshi
手数料100sats(6円)/約23分で着金 - Wallet of Satoshi→GMOコイン
手数料13100sats(786円)/約13分で着金
※手数料や送金時間はネットワークの混雑状況によって変動
※GMOコインからの出金手数料は無料だが、取引所によっては出金手数料が発生
※satsの価格は2024年2月7日時点
ライトニングネットワークの送金を実験
- 1sats(0.06円)を送金:手数料無料
- 10000sats(635円)を送金:手数料無料
※手数料や送金時間は状況によって変動
少額のオンチェーン送金だと、手数料の方が高くなってしまうことがあるんだね。
Wallet of Satoshiを使うならライトニング送金が中心になると思うけど、取引所に送金する時は手数料について気に留めておくのがいいね。
最新の動向をよく確認する
2023年11月、アメリカではWallet of Satoshiのサービス停止が発表され、その後Apple・Googleのアプリストアから削除されました。
アメリカのユーザーは保有するビットコインを別のウォレットに移動させています。
アメリカでは仮想通貨に対する規制の不透明さから、事業を撤退する企業が相次いでいます。
日本ではWallet of Satoshiが広く使われているけど、何が起こるかはわからない、ということは念頭に置いておこう。
あんまりたくさんのsatsを保管するんじゃなくて、無くなっても大丈夫なくらいの金額に留めておくのが良さそうだね。
カストディアルウォレットについて知っておく
カストディアルウォレットは第三者(ウォレットサービス提供者)がユーザーの秘密鍵を管理するウォレットです。
初心者にとっては非常に使いやすいものの、資産は事実上サービス提供者が管理しており、アクセスに何らかの制限が発生する可能性はゼロではありません。
一方、セルフカストディアルウォレットはユーザー自身が秘密鍵を管理するウォレットで、正しく管理するには知識が必要になるものの、第三者に依存せずに自分の資産を完全にコントロールできます。
ビットコインの黎明期には、ビットコインを保管する取引所やサービスのセキュリティが不十分で、預けていたビットコインが流出する事件が度々起きていたよ。
ビットコインの特性である「第三者に依存せずに自分で保管できる」という点を重んじている人は、カストディアルウォレットではなくセルフカストディアルウォレットを選ぶことが多いんだ。
それぞれのニーズや知識・リスクの許容度に応じて、自分に合うウォレットを選ぶのが良さそうだね!
関連記事:Phoenix wallet(フェニックスウォレット)の使い方!ビットコインのセルフカストディができるアプリを解説
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【まとめ】Wallet of Satoshi(ウォレットオブサトシ)の使い方
Wallet of Satoshi・ポイントまとめ
- Wallet of Satoshiはビットコインのライトニング決済ができるモバイルアプリ
- ウォレットの準備はそれほど難しくなく、初心者でも操作しやすい
- ライトニングネットワークを使った送金手数料は非常に小さく、場合によっては無料で送れることもある
店頭でQRコードを使った決済もできるし、ビットコイン対応のSNSで投げ銭もできるんだね。
日本語にも対応しているし、思ったよりも簡単に使えそうだよ。
取引所で買ったビットコインをWallet of Satoshiに送るのは少し手間がかかるから、ライトニング決済を使う予定のある人は事前に準備しておくといいよ。
ビットコインって何だか難しそうだし、よく分からないから何となく不安だったけど、他にも色々知りたいなって思ったよ。
ビットコインについて、もっと知っとこ!
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執筆者:Shigeru Minami
「知っとこ!ビットコイン図鑑」制作者。
ビットコイングッズのハンドメイド作家として活動中。